「家で待ってる私のことも少しは考えてよ!」
「課長、今日もいきますかっ!」
部下が、右手でコップを持つしぐさをして、口元にくいくいさせる。
あの合図だ。
「しょーがないなぁ。」
と口では言うが、実は一番うれしいのは自分である。
私は、東京都江戸川区に住む39歳のサラリーマン。
都内にある自動車メーカーの一応営業課長だ。
一応というのは年齢が35歳を超えると課長になるから。
仕事は忙しいが、仲間がいいやつらばかりなので、楽しくやっている。
今日も部下に誘われた。
部下から誘われるのは、嫌いではない。
たまには自分からも誘うが、最近は嫌がる若者がいるようなので
ほどほどに誘うようにしている。
自分もお酒が大好きなので、ついつい深酒しがちだ。
今日も帰りは午前様。
家に帰ると、嫁さんは電気をつけないで、キッチンの前の椅子に座っていた。
「なんだ、おまえまだ起きてるのか、寝てればいいのに」
嫁さんの肩がぴくぴくしたと思ったら、
「また酔っ払ってるの?!いつもいつも自分だけ酒飲んで遅く帰ってきて!
家で待ってる私のことも少しは考えてよ!」
と何かを投げつけてきた。
我慢しようとしたが、酔っているせいで、さらに口論に・・・。
この時はさすがにすぐに反省し、いつも良く働いてくれている嫁さんへ
申し訳ない気持ちで一杯になった。
そんな時に・・・
さっきの何かを投げていたアレは。
・・・
「家で待ってる私のことも少しは考えてよ!」
って・・・?
「もしかして・・・」
と不安になり・・・妻に・・・
「さっきはゴメンな。
ところで・・・さっき投げたの俺に??」と聞くと・・・
「知らなかったの?」とサラリ。
嫁さんは飲んで、遅く帰ってくる自分のためのサプリメントと
お酒好きなボクと一緒に呑もうとこだわりの泡盛を
プレゼントとして用意していたのです。
あ、そういえば今日は自分の誕生日だ!
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